選び方・調理法
選び方
葉の緑色が濃く、みずみずしくて張りのあるものを選ぶ。葉先までピンとしていて、枯れや黄色い変色がないものが新鮮。漬物用には大株で肉厚なものが適しており、炒め物や煮物など加熱調理に用いる場合は、繊維が柔らかい中型までの株が好まれる。
下処理
生の状態では独特の辛味とわずかな苦味がある。炒め物にする際は、さっと湯通し(下ゆで)をして冷水にさらすと、アクが抜けて色が鮮やかになり、辛味も適度に抑えられる。漬物にする場合は、洗った後に数時間から一日ほど天日干しをして水分を飛ばすと、旨味が凝縮し保存性が高まる。
保存方法
乾燥を防ぐため、湿らせた新聞紙などで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で立てて保存する。鮮度の低下が早いため、2〜3日以内に使い切るのが望ましい。長期保存する場合は、塩漬けにするか、硬めにゆでて水気をきり、小分けにして冷凍保存する。
時期・特徴
国内分布
主に九州地方(福岡県、熊本県、鹿児島県など)を中心に、四国、近畿、山形県などで栽培されている。
時期
12月から3月頃の冬季が最盛期。地域によって差があり、関西以西では秋から春にかけて、東北などの寒冷地では春から初夏、および秋に収穫される。
栄養
β-カロテン、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンB群などのビタミン類が豊富。また、骨の形成に欠かせないカルシウムや、体内の塩分排出を助けるカリウムも多く含む。アブラナ科特有の辛味成分「アリルイソチオシアネート」を含み、これには食欲増進や殺菌作用があるとされる。
特徴
カラシナ(芥子菜)の一種で、葉が大きく肉厚なのが特徴。一般的に「日本三大漬け菜」の一つに数えられる。九州を中心に各地で独自の品種が発達しており、形状や辛味の強さに個体差がある。生ではピリッとした辛味があるが、加熱したり塩漬けにしたりすることで特有の風味が引き立つ。福岡の「三池高菜」や熊本の「阿蘇高菜」などが著名。
品種・由来
- 品種名:タカナ(高菜)
- 分類:アブラナ科アブラナ属
- 学名:Brassica juncea (L.) Czern. var. integrifolia
由来
植物体が大きく成長し、他の菜類に比べて丈が高くなることから「高菜」の名がついたとされる。
伝来
カラシナの仲間は古くから日本に存在していたが、現在主流となっている大型のタカナ類は、9世紀から10世紀頃に中国から伝来したとされる。また、肉厚な「多肉性タカナ」は明治時代中期以降に改めて導入された。
歴史背景
中央アジアからヒマラヤ付近が原産とされ、シルクロードを経由して中国へ伝わり、各地で多様な品種に分化した。中国では「芥菜(ガイツァイ)」と呼ばれ、古くから煮物や漬物に利用されてきた。日本では九州地方の気候に適応し、地域の食文化と密接に結びついた伝統野菜として定着した。
備考
主な地域品種
葉カラシナ:阿蘇高菜(熊本)、久住高菜(大分)
タカナ:岩手芭蕉菜(岩手)、大葉たかな、かつお菜(福岡)
多肉性タカナ:山形青菜(山形)、三池たかな(福岡)、雲仙こぶたかな(長崎)
