選び方・調理法
選び方
生鮮品は、茎の色が鮮やかで張りがあり、太さが均一なものを選ぶ。切り口がみずみずしく、乾燥していないものが良質とされる。干しずいき(芋がら)の場合は、全体が均一に乾燥しており、カビや虫食い跡がなく、色が鮮やかな赤褐色を保っているものが良い。
下処理
生の赤ずいきは、皮を端から薄く剥いてから適当な長さに切り、酢水にさらしてアクを抜く。白ずいきは比較的アクが少ないが、同様に酢水を通すと白く美しく仕上がる。干しずいきは、ぬるま湯に20〜30分ほど浸して戻し、軽く揉み洗いしてアクを出す。さらに酢を加えた熱湯で数分茹で、水にさらすことで、独特のえぐみが抜け、食感が柔らかくなる。
保存方法
生のものは乾燥に弱いため、湿らせた新聞紙などで包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存する。鮮度が落ちやすいため、2〜3日中に使い切るのが望ましい。干しずいきは、湿気を避けて常温の冷暗所で保存する。長期保存する場合は、密閉容器に入れ湿気対策を講じる。
時期・特徴
国内分布
南九州や四国をはじめ、古くからの産地として奈良県(大和伝統野菜)、石川県(加賀野菜)、新潟県などが知られる。家庭菜園などを含め、里芋の栽培が盛んな地域で広く利用されている。
時期
収穫時期は夏から秋にかけて(6月〜10月頃)が最盛期である。干しずいきは通年流通しているが、新物が並ぶのは秋口以降となる。
栄養
成分の多くは水分であるが、食物繊維が豊富に含まれている。干しずいきに加工することで栄養分が凝縮され、カルシウム、カリウム、鉄分などのミネラル類が豊富になる。特にカルシウムは野菜類の中でも含有量が多く、産後の肥立ちを良くする食材として古くから重宝されてきた。
特徴
サトイモ科植物の葉柄(茎)を食用とするもの。主に、皮が赤い「赤ずいき」、遮光して育てる軟白栽培の「白ずいき(白ダツ)」、葉柄専用種で芋を食べない「青ずいき(ハスイモ)」に大別される。一般的に「ズイキ」と呼ぶ場合は赤ずいきを指すことが多い。独特のスポンジ状の組織を持ち、出汁や調味料の味を含みやすいのが特徴である。
品種・由来
- 品種名:赤ずいき(八頭、唐芋などの葉柄)、白ずいき、青ずいき(ハスイモ)
- 分類:サトイモ科サトイモ属
- 学名:Colocasia esculenta (L.) Schott
由来
「ズイキ」という名称の由来には諸説ある。一説には、臨済宗の僧・夢窓疎石が、里芋の葉に溜まった露を「随喜(ずいき)の涙」に例えて詠んだ歌にちなむとされる。また、皮を剥いて食べることから、植物の芯(髄)を意味する「髄木(ずいき)」から転じたという説もある。
伝来
里芋自体の渡来は縄文時代に遡ると推測されている。葉柄を乾燥させて保存食とする文化は、その後の食糧保存の知恵として発展したと考えられている。
歴史背景
戦国時代には、熊本城の築城の際に加藤清正が、畳の芯や壁の材料に干しずいきを編み込み、籠城戦の際の非常食にしたという逸話が有名である。また、江戸時代には庶民の貴重な保存食として、煮物や和え物、汁物の具材として広く親しまれてきた。
備考
別名:イモガラ、いもくき
加工品:芋がら(干しずいき)、酢の物、煮浸し
