選び方・調理法
選び方
生(未加熱)のものが手に入る場合は、芽が小さく、全体が透明なゼリー状のぬめり(寒天質)に厚く覆われているものを選ぶ。変色がなく、緑色が鮮やかなものが良品。
瓶詰めや袋詰めの加工品は、芽の大きさが揃っており、身が崩れていないものを選ぶ。一般に芽が小さいものほど高級とされる。
下処理
生の場合は、ボウルに入れて流水で優しく洗い、ごみを取り除く。たっぷりの熱湯でさっと茹で(色が鮮やかな緑に変わるのが目安)、すぐに氷水にとって冷まし、色止めをする。
※注意:寄生虫や雑菌のリスクがあるため、必ず加熱調理を行うこと。
瓶詰めの場合は、ザルにあけて軽く水洗いし、酢水につけて臭みを抜くとより美味しくいただける。
保存方法
生(未加熱)のものは日持ちしないため、購入後は早めに下処理を行う。茹でた後は、水を入れた容器に浸して冷蔵保存し、2〜3日中に使い切る。
瓶詰めなどの加工品は常温保存可能だが、開封後は水を張った容器に移して冷蔵し、早めに消費する。
時期・特徴
国内分布
北海道から九州まで、水質のきれいな沼や池に自生する。
商業的な生産地としては秋田県三種町(旧山本町)が圧倒的で、国内流通量の9割近くを占める。「三種町森岳じゅんさい」として地理的表示(GI)保護制度にも登録されている。その他、北海道の大沼などが産地として知られる。
時期
収穫時期は5月上旬から8月頃まで。最盛期(旬)は6月から7月。
この時期には「生ジュンサイ」が出回るが、瓶詰めなどの加工品は通年流通している。
栄養
全体の98%以上が水分であり、非常に低カロリー。
特徴的なぬめり成分は、ガラクタンやマンナンなどの多糖類(食物繊維)によるもの。これらは整腸作用や粘膜保護に寄与するとされる。また、近年は強い抗酸化作用を持つポリフェノールが含まれていることでも注目されている。
特徴
澄んだ淡水の沼に生息する水草で、水面下のまだ開いていない新芽(巻葉と茎)を食用とする。
最大の特徴は、若芽を包み込む透明な寒天状の粘質物(ぬめり)。このぬめりが多いほど良品とされ、つるりとした独特の喉越しと、プリッとした歯切れの良さが珍重される。
淡白な味わいで、日本料理では吸い物の椀種、酢の物、和え物など、涼味を演出する夏の食材として欠かせない存在である。
品種・由来
- 品種名:特になし(大きさによってS・M・Lなどに選別されることが多い)
- 分類:ハゴロモモ科ジュンサイ属(※従来の分類ではスイレン科とされることもある)
- 学名:Brasenia schreberi
由来
古名は「ぬなは(沼縄)」と呼ばれ、沼に生え、根や茎が長く伸びる様子を縄に例えたとされる。「ジュンサイ」という名は、漢名の「蓴菜」の音読みが室町時代以降に定着したものと言われている。
伝来
日本原産であり、古くから日本各地の沼地に自生していた。
歴史背景
日本における食用の歴史は古く、『古事記』『日本書紀』『万葉集』などの古典にも「奴那波(ぬなは)」の名で記述が見られる。江戸時代の農業書『農業全書』では山菜の一つとして取り上げられ、栽培法についても触れられている。
商業的な栽培・増殖は、1970年頃から秋田県山本町(現・三種町)で本格的に行われるようになり、転作作物として定着。現在では日本一の生産地となっている。
備考
別名:ヌナハ(奴那波)、ヌナワ(沼縄)
原産地:日本、中国、南北アメリカ、オーストラリアなど世界的に広く分布
外国語名:Water shield
