選び方・調理法
選び方
皮に湿り気と適度な張りがあり、全体にツヤがあるものを選ぶ。形は綺麗な球形で、芽が太く力強く伸びており、しっかりと付いているものが良品とされる。大きすぎるものは中に「す」が入っている可能性があるため、中型(ピンポン玉程度)のものが扱いやすい。品種によって特徴が異なり、一般的には以下の3種が知られる。
青クワイ: 日本で最も普及している。皮が青みがかっており、ほろ苦さがある。
白クワイ: 主に中国で栽培され、シャリシャリとした食感が特徴。
吹田クワイ: 大阪府吹田市の伝統野菜。小粒で苦味が少なく、緻密な肉質を持つ最高級品。
下処理
アクが強いため、調理前には必ずアク抜きを行う。皮を剥く際は、縁起物としての「芽」を切り落とさないよう注意し、六角形などの「亀甲形」に整えると見栄えが良い。皮を剥いた後は、変色を防ぐためすぐに水、または薄い酢水に放す。その後、米のとぎ汁や少量の酢を加えた湯で下茹ですると、苦味が和らぎ発色が良くなる。
保存方法
水生植物であるため乾燥を極端に嫌う。保存する際は、ボウルなどの容器に水を張り、その中に浸した状態で冷蔵庫の野菜室に入れる。水を毎日替えることで、1〜2週間ほど鮮度を保つことができる。
時期・特徴
国内分布
広島県(福山市)が全国シェアの約半分を占める最大の産地。次いで埼玉県(越谷市・さいたま市)が主要な産地として知られる。
時期
旬は11月下旬から1月頃。特におせち料理の需要が高まる12月に流通のピークを迎える。
栄養
主成分はデンプン(糖質)で、イモ類に似た食感を持つ。カリウムが豊富に含まれており、体内の塩分排出を助ける効果がある。また、ビタミンEやビタミンB群、パントテン酸などをバランスよく含んでいる。
特徴
オモダカ科の多年草。塊茎から大きな芽が勢いよく伸びている姿から「芽が出る=めでたい」とされ、日本では古くから正月料理や祝いの席に欠かせない縁起物として重用されてきた。加熱するとホクホクとした食感になり、独特のほろ苦さと、噛むほどに広がる上品な甘みが特徴である。
品種・由来
- 品種名:青クワイ、白クワイ、吹田クワイ
- 分類:オモダカ科オモダカ属
- 学名:Sagittaria trifolia L. var. edulis (Siebold) Ohwi.
由来
葉の形が農具の「鍬(くわ)」に似ていることから「鍬芋(くわいも)」と呼ばれ、それが転訛して「クワイ」になったとされる。漢字の「慈姑」は、一つの根に多くの実が付く様子を、慈しみ深い母(姑)が子に乳を与える姿に見立てたという説がある。
伝来
日本への伝来時期には諸説あり、奈良時代から平安時代初期に中国から伝わったとする説や、16世紀頃に朝鮮半島を経由して伝来したとする説がある。
歴史背景
中国原産。世界中で食用としているのは主に日本と中国だけであり、東アジア独特の食文化といえる。江戸時代には既に各地で栽培されており、京野菜や加賀野菜などの伝統野菜にも数えられ、各地の郷土料理に組み込まれてきた。
備考
アクが非常に強いため生食には適さない。薄くスライスして揚げた「クワイチップス」は、独特の苦味が和らぎ、子供から大人まで楽しめる酒肴としても人気がある。
