MENU

クラゲ(海月・水月) Edible jellyfish

Contents

選び方・調理法

選び方

塩蔵品(加工品)は、肉厚で透明感のある淡い琥珀色(あめ色)をしているものが良質とされる。全体に色が白濁しているものや、身が崩れているもの、異臭がするものは避ける。また、水分がにじみ出ておらず、表面にツヤがあるものを選ぶ。

下処理

塩蔵クラゲは多量の塩とミョウバンで脱水されているため、まず流水で十分に洗い、真水に数時間から一晩浸けて塩抜きを行う。塩抜き後、70〜80℃前後の湯で数秒間「湯通し」をするのが最大のコツである。この際、沸騰した湯に入れると縮みすぎて硬くなるため、温度管理が重要となる。湯通し後すぐに冷水に取ることで、独特のコリコリとした食感が引き出される。

保存方法

塩抜き前のものは、空気に触れないよう密閉して冷蔵庫で保存する。乾燥すると食感が損なわれるため注意が必要。塩抜き・湯通し後のものは傷みが早いため、水分を切って密閉容器に入れ、1〜2日以内に使い切る。長期保存には向かない。

時期・特徴

国内分布

国内では有明海(佐賀県・福岡県など)が主な産地であり、ビゼンクラゲなどが漁獲される。島根県などでもエチゼンクラゲの加工が行われることがある。市場に流通しているものの多くは中国、マレーシア、タイなどの東南アジアや、メキシコ、アメリカからの輸入物である。

時期

加工品として流通するため通年入手可能だが、国内の漁期は夏から秋にかけてが中心となる。

栄養

成分の約95%以上が水分であり、極めて低カロリーな食材である。微量のタンパク質を含み、その大部分はコラーゲンである。脂肪分はほとんど含まれないが、加工の段階で塩やミョウバンを使用するため、塩抜き後もナトリウム分が含まれる。

特徴

食用とされるのは主に根口(ねくち)クラゲ目に属する大型の種である。生の状態では水分が多く、自己消化しやすいため、漁獲後すぐに塩とミョウバンで脱水加工される。コリコリとした独特の歯ごたえが最大の特徴で、それ自体に強い味はないため、和え物や冷菜として味を染み込ませて食す。

一般的に以下の種が食用にされる。

ビゼンクラゲ:最高級品。肉厚で食感が良い。

ヒゼンクラゲ:ビゼンクラゲに次ぐ品質。

エチゼンクラゲ:非常に大型。かつては厄介者とされたが、現在は加工技術の向上により食用利用が進んでいる。

キャノンボールクラゲ:北米・中米産。肉質が非常に硬く、業務用加工材料として多用される。

品種・由来

  • 品種名:ビゼンクラゲ(備前水母)、エチゼンクラゲ(越前水母)、ヒゼンクラゲ(肥前水母)
  • 分類:根口クラゲ目ビゼンクラゲ科
  • 学名:Rhopilema esculenta(ビゼン)、Nemopilema nomurai(エチゼン)、Rhopilema hispidum(ヒゼン)

由来

和名の「クラゲ」の語源は、目が無いように見えることから「暗気(くらげ)」、または体が丸い器のような形であることから「輪笥(くるげ)」が転じたものなど諸説ある。漢字の「海月」や「水月」は、海中に漂う姿が月のように見えることに由来する。

伝来

中国では1000年以上前から食用とされており、日本でも『古事記』にその名が登場するほど古くから存在が知られていた。食用としての加工技術は、主に中国との交易や技術交流を通じて発展したと考えられる。

歴史背景

日本では古くから瀬戸内海や有明海周辺で自給的に食されていた。江戸時代の『本朝食鑑』にもクラゲに関する記載があり、皮や足(口腕)を食用にすることが記されている。かつては沿岸部での限られた食材であったが、中華料理の普及とともに全国的な食材となった。

備考

「山クラゲ」として市販されているものは、茎レタス(ステムレタス)の茎を乾燥させた野菜であり、クラゲとは全く別物であるが、食感が似ているためその名がついた。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

シェア頂けると嬉しいです! I would appreciate if you could share!
Contents