選び方・調理法
選び方
季節により基準が異なる。通年流通する冬キャベツや夏秋キャベツは、ずっしりと重量感があり、巻きがしっかりしていて、外葉が濃い緑色でつやがあるものを選ぶ。半分に切られたものは、芯の高さが全体の3分の1以下で、葉の隙間がないものが良質である。対して春キャベツは、巻きがふっくらとゆるく、葉が柔らかくて軽いもの、内部まで黄緑色のものを選ぶのが望ましい。
下処理
葉を1枚ずつ使う場合は、芯の付け根に切り込みを入れ、外側からはがす。煮込み料理には、芯を残したままくし形に切ると葉がバラバラにならず調理しやすい。千切りにする際は、葉の繊維を断つように切ると柔らかい食感になり、繊維に沿って切るとシャキシャキとした食感が残る。芯の部分は薄切りにするか、細かく刻んで加熱することで甘みを活かして無駄なく使える。
保存方法
芯から水分が抜けていくため、芯をくり抜いて濡らしたペーパータオルを詰め、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で芯を下にして保存する。乾燥を避けることが重要であり、カットされたものは切り口をラップでぴっちりと包む。0〜5℃程度の低温保存が理想的である。
時期・特徴
国内分布
群馬県(嬬恋など)、愛知県(田原など)、千葉県(銚子など)が主要な産地である。産地の標高や気候を活かした「産地リレー」により、全国から通年供給されている。
時期
収穫時期により主に3つに分類される。
春キャベツ(新キャベツ):3月〜5月頃。九州や千葉などの温暖な地域で栽培される。
夏秋キャベツ(高原キャベツ):7月〜10月頃。群馬や長野などの高冷地から出荷される。
冬キャベツ(寒玉):11月〜3月頃。愛知などの平坦地で栽培され、甘みが強い。
栄養
ビタミンCが豊富で、特に外側の葉と芯の周辺に多く含まれる。また、胃粘膜の保護や修復を助けるビタミンU(キャベジン/塩化メチルメチオニンスルホニウム)を含んでいるのが大きな特徴である。そのほか、血液凝固に関わるビタミンK、カリウム、食物繊維、葉酸などもバランスよく含まれる。
特徴
アブラナ科の越年草で、野生種(不結球)から改良された結球性の野菜である。春キャベツは葉が薄く水分が多くて甘いため生食に向き、冬キャベツは葉が厚く組織がしっかりしているため加熱調理に向くなど、季節ごとに用途を使い分けるのが一般的である。
品種・由来
- 品種名:寒玉、春キャベツ、グリーンボール(丸型)、ルビーボール(紫)、サボイキャベツ(ちりめん)、芽キャベツ
- 分類:アブラナ科アブラナ属
- 学名:Brassica oleracea var. capitata
由来
英語の「Cabbage」は、古いフランス語で「頭」を意味する「Caboche」に由来するとされる。和名の「甘藍(かんらん)」は中国語の名をそのまま取り入れたものである。
伝来
日本へは18世紀にオランダ人によって持ち込まれた。当時は観賞用のハボタンに近い不結球タイプであり、食用として本格的に導入されたのは幕末から明治初期にかけてである。
歴史背景
ヨーロッパの地中海から大西洋沿岸が原産。古代ギリシャ・ローマ時代には健康維持のための薬用に近い扱いで食されていた記録がある。日本で一般家庭に普及したのは、明治時代に東京の洋食店で「トンカツの付け合わせ」として千切りキャベツが提供されたことが一つの契機となり、戦後の食の欧米化とともに急速に広まった。
備考
青汁の原料として知られるケールは、キャベツの原種に近い不結球の仲間である。また、近年登場した「プチベール」は芽キャベツとケールを交配させた結球しない品種である。
