選び方・調理法
選び方
切り身で流通することが多いため、身に透明感があり、切り口が鋭く立ち、ドリップが出ていないものを選ぶ。皮付きの場合は、表面の粘液が透明で、皮にツヤがあるものが良質。変色して黄色みを帯びているものは鮮度が落ちている可能性があるため避ける。
下処理
身が非常に大きいため、一般的には「五枚おろし」にしてから用途に合わせて切り分ける。皮が厚く硬いため、刺身やムニエルにする際は丁寧な引皮が必要。加熱しても身が締まりすぎない特性があるが、繊維が太いため、大ぶりな切り身にする場合は隠し包丁を入れると火通りと食感が良くなる。
保存方法
水気を拭き取り、ペーパータオルとラップで密閉してチルド室で保存する。鮮度保持のためには毎日ペーパーを替えるのが望ましい。長期保存の場合は、下味をつけてから冷凍するか、脱水シートで余分な水分を抜いてから冷凍すると解凍後の食感の劣化を防げる。
時期・特徴
国内分布
日本では主に北海道以北、オホーツク海、ベーリング海に分布。世界的には北太平洋(アラスカ、カナダ沿岸)から北大西洋まで広く分布する。
時期
産卵期にあたる冬から春にかけてが旬とされる。ただし、アラスカやカナダなどからの輸入冷凍品が安定して流通しているため、年間を通じて品質に大きな差がなく利用できる。
栄養
高タンパクかつ低脂質な白身魚。ビタミンD、ビタミンB6、ビタミンB12が豊富で、カリウムやセレンなどのミネラルもバランスよく含む。縁側(えんがわ)部分には脂質が多く、IPA(EPA)やDHA、コラーゲンが含まれる。
特徴
カレイ目カレイ科の中で最大種であり、全長3m、体重200kgを超える個体も存在する。一般的なカレイと同様に「左ヒラメに右カレイ」の通り、眼は右側に寄っている。寿命が長く、雌の方が大型化する傾向にある。身質は非常に淡白でクセがなく、加熱しても身がバラバラになりにくいため、フライ、ムニエル、バター焼き、煮付け、蒸し物など幅広い調理法に適している。
品種・由来
- 品種名:オヒョウ(大鮃)
- 分類:カレイ目カレイ科オヒョウ属
- 学名:Hippoglossus stenolepis
由来
古来、カレイとヒラメの区別が曖昧であった時代に、ヒラメ(平魚)よりも圧倒的に巨大であることから「大きなヒラメ(大鮃)」と呼ばれたことに由来するとされる。アイヌ語では「カパッチェプ(幅広い魚)」などと呼ばれる。
伝来
日本近海でも漁獲されるが、国内流通の多くはアメリカやカナダからの輸入加工品である。かつては回転寿司の「えんがわ」の代用魚として、アブラガレイやカラスガレイと共に利用されることが多かったが、現在はその食感の良さから「オヒョウ」の名で独立した食材としても定着している。
歴史背景
北米の先住民の間では重要な食用資源として古くから利用されており、乾燥させて保存食にされていた。現代では北太平洋における重要な商業漁業資源となっており、資源保護のために厳しい漁獲枠(クォータ)管理が行われている。
備考
近縁種に「大西洋オヒョウ (Hippoglossus hippoglossus)」が存在し、こちらも同様に大型化する。
