選び方・調理法
選び方
【軟白うど(白うど)】
色が白く、産毛が密生しており、穂先まで太くみずみずしいものが良品。茎が太く、持った時にずっしりと重みがあるものを選ぶ。時間が経つと産毛が少なくなり、赤茶けてくるため避ける。
【山うど(緑化うど)】
茎が太く短めで、葉先がピンとして緑色が鮮やかなものを選ぶ。全体に張りがあり、香りが強いものが良い。育ちすぎて大きすぎるものは、茎の下部が木質化して硬い場合があるため、30〜40cm程度のものが適しているとされる。
下処理
アク(えぐみ)が強いため、調理に応じたアク抜きが必要。
皮むき:厚めに皮をむく。皮の近くに繊維が多く硬いため、生食の場合は特に厚くむき、中心の柔らかい部分を使う(むいた皮はきんぴら等に利用できる)。
アク抜き:切った直後から酸化酵素により褐変するため、すぐに酢水(水カップ1に対して酢小さじ1程度)に5〜10分ほどさらす。
茹でる場合:沸騰した湯に少量の塩と酢を加え、歯ごたえが残る程度に茹でる。酢を加えることで白く仕上がる。
保存方法
乾燥と光を嫌う。新聞紙などで包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室または冷暗所で保存する。光に当たると白うどは緑化して硬くなり、アクも強くなるため注意する。
使いかけのものはラップで密閉し、早めに使い切る。
時期・特徴
国内分布
主な産地は栃木県、群馬県、東京都、茨城県など。
東京都の多摩地域(立川市など)は、地下の室(むろ)を使った伝統的な軟白栽培で知られる。
時期
軟白うど:晩秋から春にかけて出回るが、主力の「寒うど」は12月〜4月頃が旬。
山うど:3月〜5月頃の春先が旬。
※天然物は春から初夏にかけて採取される。
栄養
水分の多い野菜であり、カロリーは低い。
カリウムを含むほか、アスパラギン酸(アミノ酸の一種)が含まれ、疲労回復に寄与するとされる。また、独特の香りはジテルペン類によるもので、食欲増進などの効果が期待される。抗酸化作用のあるクロロゲン酸などのポリフェノールも含まれる。
特徴
ウコギ科特有の爽やかな香りと、ほろ苦さ、シャキシャキとした食感が特徴。
栽培方法によって大きく二つに分けられる。
軟白うど:地下の室(むろ)や暗所で光を遮って栽培したもの。白く美しく、アクが比較的弱いため、酢の物やサラダなど生食にも向く。
山うど:日光に当てて育てたもの(緑化うど)。茎は緑色を帯び、香りとアクが強く、野趣あふれる味わい。天ぷらや炒め物に向く。一般に流通している「山うど」の多くは畑で栽培されたものである。
品種・由来
- 品種名:
栽培上の分類として、収穫時期により「寒うど」「春うど」に大別される。
また、芽の色により「白芽(主に軟白用)」「赤芽(主に山うど用)」などの系統がある。
品種としては「愛知早生白」や「利根白」などが知られる。
- 分類:ウコギ科タラノキ属
- 学名:Aralia cordata
由来
和名「ウド」の由来には諸説あり、埋もれるように育つことから「埋(うず)」「土(と)」が転じたとする説や、成長して生い茂る様子から「鬱(うつ)」「杜(と)」に由来する説などがある。
伝来
日本原産数少ない野菜の一つ。日本全土、朝鮮半島、中国東北部などに自生する。
歴史背景
古くから自生のものが食用とされ、『古事記』や『万葉集』にもその名が登場する。平安時代の書物にはすでに栽培の記録が見られるが、本格的な軟化栽培技術が発達したのは江戸時代後期、江戸近郊(現在の武蔵野エリア)においてとされる。
ことわざの「ウドの大木」は、ウドが大きく育つと茎が木質化して食用にならず、かといって木材としての強度もないため役に立たないことに由来するが、食材としてのウドは捨てるところが少なく(皮や芽も食べられる)、春の味覚として重要である。
備考
別名:ツチタラ(土当帰)
英語名:Udo, Japanese Spikenard
皮はきんぴらに、穂先は天ぷらに、茎は酢の物や和え物にと、部位によって使い分けることで一本を無駄なく使い切ることができる。
