選び方・調理法
選び方
まるまると太って身に張りがあり、背の青み(青黒い光沢)がきれいなものが良品。腹が銀白色で、うろこが残っているもの、腹が裂けていないもの、えらが鮮紅色のものを選ぶ。目が澄み、体表のぬめりが残るものが新鮮。口元から目にかけて赤みが強いもの、身がやわらかく崩れやすいものは鮮度低下の目安。
下処理
身がやわらかいので、手開きにすると身割れしにくい。
(1) うろこを軽く落として洗い、頭を付け根で折るように外す。
(2) 頭側から内臓を引き抜き、腹腔内の血合いをよく洗って水気を拭く(寄生虫リスク低減のため、内臓は速やかに除去する)。
(3) 中骨の上に親指を入れて尾へ滑らせ、左右に開く。
(4) 尾の付け根で中骨を折り、頭側へ外す。
(5) 腹骨を包丁でそぎ取る。
刺身や酢締めなど生食にする場合は、アニサキス対策として「目視で除去」「加熱」「冷凍(-20℃で24時間以上)」などの基本に沿って取り扱う。
保存方法
鮮度が落ちやすいので、購入後はできるだけ早く調理する。保存する場合は頭と内臓を除き、水気を拭いてからペーパーで包み密閉して冷蔵(当日〜翌日目安)。使い切れない分は開きにして軽く塩を当て、空気に触れないよう包んで冷凍する。下味(たれ・みそ等)に漬けてから保存し、焼き物(かば焼き風など)に使う方法もある。
時期・特徴
国内分布
日本近海を中心とする東アジア沿岸に広く分布し、日本では各地の沿岸で漁獲される。春に北上し、秋以降に南下する季節回遊を行い、太平洋系群では2〜3月頃に南方海域で産卵し、成長に伴い北上・南下回遊することが知られる。寿命は7歳程度(7〜8年生きることもあるが、5歳以上は少ないとされる)。
時期
通年流通するが、旬は地域や魚体サイズで幅がある。一般に脂がのりやすい時期として夏〜秋が挙げられ、日本海側では春先に「春鰯」として盛漁期になる地域もある。
栄養
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の「まいわし/生」(可食部100g)では、たんぱく質19.2g、脂質9.2g、カルシウム74mg、鉄2.1mg、ビタミンD 32.0μg、ビタミンE(α-トコフェロール)2.5mg。脂肪酸ではEPA 780mg、DHA 870mg(可食部100g)が示されている。
特徴
イワシ類の中でも食用として最も一般的な種のひとつ。体側に黒い斑点が並ぶのが特徴で、身はやわらかく脂のりがよい。主にプランクトン(植物・動物プランクトン)を食べ、群れで表層域を回遊する。稚魚は「シラス」と呼ばれることがあるが、シラスは本来イワシ類など白い稚魚の総称で、地域や漁獲物によりマイワシ以外(カタクチイワシ等)も含まれる。
品種・由来
- 品種名:マイワシ(真鰯)
- 分類:ニシン科(Clupeidae)マイワシ属(Sardinops)
- 学名:Sardinops melanostictus (Temminck & Schlegel, 1846)
由来
名称は、陸に揚げると弱りやすく傷みやすいことから「よわし」が転じたとする説などが知られる。宮中の女房詞で「むらさき」「おむら」などと呼ばれたとされ、紫式部にまつわる逸話が語られることもある。
伝来
日本近海に古くから分布する海水魚で、東アジア沿岸域に広く見られる在来の重要資源。
歴史背景
古代の法制資料『延喜式』には鰯および「鰯魚汁(いわしうおじる)」の記載が見られる。各地の遺跡からもマイワシなど海産魚の骨が検出されており、古くから利用されてきた。漁獲量は大きく変動し、1988年に450万トンのピークに達した後に急減した時期がある。
備考
節分に焼いたイワシの頭を柊に刺して戸口に掲げる「柊鰯(ひいらぎいわし)」の風習があり、「鰯の頭も信心から」ということわざにもつながるとされる。調理は塩焼き、煮付け、揚げ物、つみれ、蒲焼き風など多彩で、みそ・しょうが・ねぎ等の香味を合わせると生ぐさみが和らぎやすい。
日本語キーワード:マイワシ 鮮魚 1尾 背景白/マイワシ 魚体 全身 銀色/マイワシ 体側 斑点 アップ/マイワシ(真鰯)青背 光沢/イワシ(マイワシ)全身 俯瞰
英語キーワード:Japanese pilchard whole fish/Japanese sardine whole fish/Sardinops melanostictus whole/Japanese pilchard raw whole/Sardine (Japanese) whole fish
検索時の注意点:缶詰・オイルサーディン・丸干し・煮干し・塩焼きなど加工品/料理写真を除外する。ウルメイワシ、カタクチイワシ等の別種や、海外種の“sardine/pilchard”が混ざりやすいので、「マイワシ」「Sardinops melanostictus」併記で、体側の黒い斑点が確認できる魚体写真を優先する。
